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東京大学物性研究所短期研究会
「水,氷,水素を基調とした高圧下での地球惑星科学と物性科学」

水素,水,氷を含む系の高圧下の研究が地球惑星科学的な立場から最近特に重視されてきています。例えば,地球深部を構成する岩石,鉱物には無視できない量の水素が結晶構造中に取り込まれうることが明らかになっており,地震波伝搬速度や岩石の変形挙動,マグマの発生などに少なからぬ影響を及ぼしていますが,その原子レベルでの解明はまだまだこれからです。地球以外の惑星に目を向けると,氷衛星や氷惑星として高密度状態の氷やメタン,ハードレートなどから構成されている天体も多く,これらの広い温度圧力条件での原子レベルでの構造や基礎物性など, 物性科学として取り組むべき第一級の問題が残されていると考えられます。

本研究会では,物性理論や主に低温・高圧下での物性実験を専門とする研究者と,地球惑星科学に軸足を置いた研究者が一堂に会し,「高密度状態の水系ならびに関連物質」をキーワードとした 研究発表及び情報交換を行います。将来,有力な研究ツールとなりうるパルス中性子線源(J-PARC) の見学も行い,高圧下での物性研究に中性子をいかに有効に利用するかも議論の対象とします。

各方面の研究者,将来の研究の主役となる大学院生の参加を期待しています。

日時: 平成18年10月24日(火)午後1時〜25日(水)午後4時 30分
場所: 東京大学物性研究所中性子科学研究施設 山田ホール(東海村)
提案者: 鍵裕之(東大理),山室修(東大物性研),八木健彦(東大物性研), 青木勝敏(原子力研究機構),大谷栄治(東北大理),入舩徹男(愛媛大地球深部研), 加倉井和久(原子力研究機構)
講演予定者: 青木勝敏(原子力機構),上床美也(東大),奥地拓生(名古屋大),片山芳則(原子力機構),神山崇(KEK),清水裕彦(KEK),鈴谷賢太郎(原子力機構),千葉文野(慶応大),土屋卓久(愛媛大),平井寿子(筑波大),深澤裕(原子力機構),深澤倫子(明治大),山室修(東大),吉澤英樹(東大),吉村幸浩(防衛大) 他数名(五十音順)
ツアー: J-PARC(24日16時から),
日本原子力研究開発機構三号炉(JRR-3)(25日研究会終了後)
の見学を行う予定です
参加費: 無料
宿泊: 東京大学共同利用者用宿泊施設を利用可能です
旅費: 支援が必要と判断された場合は支給を行います
申し込み締切: 10月10日(火)(ただし,定員60名に達した場合はその場で締め切ります)
その他: 懇親会があります(24日夕方 参加費用4000円の予定)     10月25日のお弁当を申し込む事ができます(1000円の予定)
ホームページおよび申し込み: http://www.eqchem.s.u-tokyo.ac.jp/temp/ssp.htm
世話人及び問い合わせ先: 東京大学大学院理学系研究科
鍵 裕之
電話 03-5841-7625
e-mail: kagi@eqchem.s.u-tokyo.ac.jp

日本高圧力学会事務局
kouatsu_office(at)highpressure.jp