to English site

第52回高圧討論会 終了報告

今回,第52回高圧討論会が2011年11月9日〜11日の3日間,沖縄キリスト教学院を会場に行われましたのでご報告いたします。沖縄で初めて開催される高圧討論会が,記録的な大雨での幕開けとなり,3日間無事開催できるか心配されましたが,幸い討論会プログラムは支障なく進めることができました。また,会場へのアクセスの問題もシャトルバスを運行することにより混乱を避けることができました。今回は,共催4,協賛 46,後援 1,合計51学協会の協力を得て高圧討論会を開催しました。天候に恵まれたとは言えない3日間で沖縄の青い空と海を楽しみにしてきた方々には残念でしたが,参加者総数 356人,講演総数 326件 (口頭発表 173件,ポスター発表 153件),懇親会参加者174人と大盛況の討論会でした。


シンポジウム「強相関電子系の高圧物性と技術」の会場

懇親会の鏡割り

学会賞,奨励賞および功労賞を受賞された方々

高圧討論会では,「強相関電子系の高圧物性と技術」(世話人:琉球大学 辺土正人氏,與儀護氏)と「高圧生物科学ミクロからマクロへ2」(世話人:立命館大学 加藤稔氏,徳島大学 松木均氏)の2つのシンポジウムが開催され,固体物性および生物科学の高圧科学に関する多くの講演がありました。両シンポジウムとも多くの方々が参加し大盛況でした。討論会の初日は,ポスター賞エントリーのポスターの審査が行われ,5人の方がポスター賞を受賞されました。また2日目の午後は,琉球大学法文学部の高良倉吉教授が「首里城復元プロジェクト-歴史家の立場から-」と題して,質疑を含め約1時間の特別講演を行いました。冒頭の沖縄の歴史から,首里城復元にかける熱い思いとこれからの展望をお話しいただきました。特別講演の後,学会賞,奨励賞および功労賞の授与式が行われました。学会賞は物質・材料研究機構の竹村謙一氏,奨励賞は神戸大学の瀬戸雄介氏と徳島大学大学院の吉田健氏,そして功労賞は株式会社シンテックの山崎進氏,田中義孝氏,栗尾文子氏が受賞されました。授賞式の後,「DAC基盤技術の開発と元素の構造相転移の研究および状態方程式の決定」と題して竹村謙一氏による学会賞受賞記念講演がありました。


ポスター賞を受賞された皆さん

琉球大学法政エイサーによる「エイサー」

記念講演,総会の後,場所を那覇市に移して懇親会が開催されました。今回の懇親会は事前の予約が多く当日参加者を受付けることはできませんでした。参加者総数174人と大盛会でした。多くの若い研究者,学生の参加がありました。参加者は,泡盛に加え沖縄県産の日本酒,沖縄の食材を使った料理を堪能し楽しい時間を過ごしました。懇親会場では,学会賞,奨励賞および功労賞を受賞された方々の紹介があり,引き続きポスター賞の表彰式が行われました。懇親会のアトラクションとして,琉球大学法政エイサーによる伝統芸能「エイサー」が披露され,その迫力に圧倒されました。アトラクションの最後には,「カチャーシー」を参加者も一緒になって踊りました。

今回は高圧討論会事務局が,ポラリス・セクレタリーズ・オフィスに移って初めての討論会で,沖縄の実行委員会とともに相談しながら取り組んできました。討論会事務局の努力のおかげで無事討論会を行うことができました。事務局の皆様方に感謝いたします。また,沖縄の実行委員会のほとんどのメンバーは高圧力学会の非会員であるにもかかわらず,高圧討論会の開催に多大な協力をいただきました。実行委員の皆様にお礼申し上げます。また,討論会の準備,運営そして後片付けなど実務上の諸業務を手伝ってくれた大学院生,学生および関係者に感謝いたします。最後に,今回の高圧討論会場となった沖縄キリスト教学院の職員・教員および学生の皆様に心から感謝いたします。

第52回高圧討論会実行委員長 仲間隆男
(琉球大学理学部)

日本高圧力学会事務局
kouatsu_office(at)highpressure.jp