未来を拓く高圧力科学技術セミナーシリーズ（40）
　「良質高圧力に支えられた物理学」

趣　旨
熱力学の大事なパラメーターである圧力は，その値のみを採り上げられがちですが，その静水圧力の質が圧力相図を塗り替えるほどの大きな違いを生じる現象があります．このように良質圧力の追及は，新規物性の発見とその解明の物性物理学を支えると言っても過言ではありません．さらに，最近では同一物質を異なった研究現場での異なった物性測定手段の結果を比較し，物性を多面的に捉える機会が増えてきました．そのような場合も比較する実験同士の圧力の質の同一性も大切な要素だと考えます． 本セミナーでは，そのような事実を持ち出し合って，静水圧の質の重要性を認識しあう会にし，分野を越えた新たな知見および人脈の融合を図りたく存じます． 発表者からは，それぞれの測定原理・技術と研究成果を解説して頂きます．この機会を通じて，分光研究計画中あるいは既に測定に着手されている研究者，ポスドク，学生，および企業の方々に対して有益な情報を提供できるものと考えております．多数の皆様方のご参加をお待ち申し上げます．
主　催
日本高圧力学会
協　賛
公益社団法人 応用物理学会，公益社団法人 日本化学会，日本結晶学会，日本鉱物科学会，公益社団法人 日本地球惑星科学連合，一般社団法人 日本物理学会，公益社団法人　日本分析化学会，日本放射光学会
日　時
2015年2月10日（火）午前9：30～17：00 懇親会17:30～19:30
会　場
東京大学本郷キャンパス内 山上会館　（２階大会議室 ）
(東京丸の内線　本郷三丁目駅 徒歩8分　他)
定　員
最大100名　
参加費
講演会：一般　3,000円，学生　1,000円

懇親会も予定しております。
各種期限
参加申し込み：2015年 2月4日（水）
申込方法
事前申込は締め切りました。当日申込も承りますので、直接会場にお越しください。 ※お昼の日程が短い為、昼食をご準備のうえご参加頂きますようお願い申し上げます。
お振込先
［郵便振替］記号01080-7-48066　名義：日本高圧力学会
［銀行からのお振込］ゆうちょ銀行　 一〇九（イチゼロキュウ）店
　当座預金 口座番号：0048066
　名義：日本高圧力学会（ニホンコウアツリョクガッカイ）
事務局
日本高圧力学会　事務局
〒530-0001　大阪市北区梅田1-11-4 大阪駅前第4ビル9階923-674号
株式会社ポラリス・セクレタリーズ・オフィス（内）
Tel: 070-5545-3188　Fax: 020-4665-8596/06-6345-7931
E-mail: seminar40 highpressure.jp
世話人
大阪市立大学 大学院理学研究科 物理学科
村田惠三
〒558-8585　大阪市住吉区杉本3-3-138
Tel: 06-6605-2509
E-mail: muratak sci.osaka-cu.ac.jp
プログラム
9：30～9：35 開会の辞：世話人
9：35～10：05寺嶋 太一（物質・材料研究機構）
「良質高圧力に支えられた鉄系超伝導体の研究」
10：05～10：30栗田 伸之（東京工業大学）
「鉄系圧力誘起超伝導体EuFe2As2の静水圧・非静水圧効果」
10：30～10：50休憩
10：50～11：20竹下 直（産業技術総合研究所）
「静水圧力と化学圧力　-BaFe2As2の圧力誘起超伝導-」
11：20～11：50小林 達生（岡山大学）
「静水圧性が向上して明らかになった相転移」
11：50～12：15村田 惠三（大阪市立大学）
「静水圧性のよい高圧力液体媒体の開発」
12：15～12：40青木 慎治（出光興産株式会社）
「出光興産の圧力媒体油開発の歴史～ダフニーオイル 7373,7474,7575～」
12：40～13：20休憩
13：20～13：45小松 一生（東京大学）
「バルク金属 ガラス製ピストンシリンダーを用いた加圧試験
-Pbの転移温度測定に与える圧媒体の影響- 」
13：45～14：15S. Klotz（IMPMC, CNRS UMR7590, Universite P&M Curie）
「On the importance of hydrostaticity in high-pressure neutron studies」
14：15～14：45 松林 和幸/上床 美也（東京大学,物性研究所）
「良質な高圧力環境下で開拓された強相関電子系物質における圧力誘起超伝導」
14：45～15：15古川 哲也/鹿野田 一司（東京大学）
「Heガス圧力によって明らかになった分子性結晶におけるモット転移の量子臨界現象」
15：15～15：30コーヒーブレイク
15：30～15：55 崔 亨波（理化学研究所）
「Discovery of a single-component molecular superconductor」
15：55～16：20 日高 宏之（北海道大学）
「MnSi薄膜における静水圧効果」
16：20～16：50 竹村 謙一（高エネルギー加速器研究機構）
「静水圧を求めて」
16：50～16：55閉会の辞：会長　高橋博樹（日本大学）