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終了報告

第54回高圧討論会 終了報告

 このたびは,第54回高圧討論会を11月14日−16日の3日間,成功裏に行うことが出来ましたこと,ご報告いたします。また関係各位に心から御礼申し上げます。 今回初めて新潟での開催となりまして時期,場所など様々考慮いたしましたが,朱鷺メッセ新潟コンベンションセンターにおきまして開催いたしました。佐渡汽船の港の傍に立地し,市街地からも比較的近い位置にあり便利な場所にあります。施設もきれいで口頭発表4会場及びポスター会場,企業展示などを非常にコンパクトでかつゆとりある環境で行うことができました。これは新潟県及び新潟市からの補助金の援助によるところが大きく,深く感謝するところです。今回の高圧討論会は幅広い諸学協会(共催7,協賛50,合計57団体)の協力を得て,参加者総数401名,講演総数299件(口頭発表169件,ポスター発表130件)と高圧討論会として盛大なものとなりました。新潟大学の4部局(理学部・工学部・農学部・超域学術院)による協力もあり,開催を実現することができました。 また新たな取り組みとしまして従来の協賛企業による企業展示に加えまして,新潟県の地元企業による展示も行い多くの方の興味を引いておりました。  今回の高圧討論会では,興味深い3シンポジウム(「食品と生物の高圧力科学のいま」世話人:西海理之(新潟大学)・松木均(徳島大学),「コヒーレント放射光を利用した新しい高圧力科学U」世話人:大村彩子(新潟大学)・舟守展正(東京大学),「高圧力と超伝導」世話人:摂待力生(新潟大学)・清水克哉(大阪大学)を企画し,その形式や講演時間・運営方法など比較的自由に行い,活発な討論が行われておりました。また討論会初日には,一般ポスター発表とともに42件のポスター賞エントリーの学生によるポスター発表が実施され,参加会員による審査と投票により3名の大学院生が選出され,ポスター賞が授与されました。この発表に関してはその日の夜の若手の会及び翌日のポスター会場でも掲示を行い閲覧していただきました。  討論会二日目は一般講演・シンポジウムに続いて,64件の一般ポスター発表がポスター会場で盛大に実施され白熱の討論が見受けられました。その後,総合講演会場では大坪研一 氏(新潟大学農学部応用生物化学科教授)による特別講演「新潟と米−おいしさと多様な利用を巡って−」と題して大変興味深いお話を様々なデータを交えて判りやすくまたこの分野の研究の重要性を説いて下さいました。新潟のお米はなぜおいしいのかもよく理解できるものになりました。特別講演に引き続き,今年度の奨励賞の授賞式が行われました。石河孝洋 氏(大阪大学)・佐藤友子 氏(広島大学)の両氏が受賞し,高橋日本高圧力学会会長から賞状と副賞が授与されました。引き続き第25回日本高圧力学会総会が開催され,その後,隣接するホテル日航新潟におきまして懇親会が行われました。懇親会参加者は予想を超えた253名となり,フロアーは活気のあるものとなりました。谷口副会長の乾杯や鏡開きが披露されました。今回会場に入場した瞬間から目を引きましたのは,新潟酒造協会と新潟大学農学部の協力により実現いたしました新潟92箇所すべての酒蔵より1種類ずつお酒を提供いただき利き酒として並べた酒瓶の壮観な眺めだったかと思います。こちらの企画はおかげさまで大変好評で新潟のお酒のおいしさを満喫していただけたことと思います。(92種すべて制覇した酒豪もいたそうです。)また懇親会でのアトラクションとして万代太鼓飛龍会による「万代太鼓」の演奏が行われこちらも大変好評でした。今回は多くの若手研究者も見られ,高圧研究が次世代に向けて確実に裾野を広げていることを強く感じ,大変うれしく思いました。閉会時間を大幅に過ぎても大勢の人が残り,最後まで賑やかな懇親会となって大変好評でした。最終日にも最後の最後まで口頭発表が続けられ,非常に実り多い高圧討論会となりました。  第54回高圧討論会は,新潟での始めての開催であり至らない点も多数あったかと思いますが,皆さんのご理解とご協力により成功裏に幕を閉じることができました。最後に討論会実施に向け多大な協力を戴いた新潟大学の学生・院生の皆さん,さらに高圧討論会実行委員はじめ日本高圧力学会事務局および関係者の皆様の長期にわたるご尽力とご協力に対して心より御礼申し上げます。

第54回高圧討論会実行委員長 山田 裕
(新潟大学理学部物理学科)

3日間、活発な討論が行われました。
立ち見の皆様、お疲れ様でした。
熱気あふれるポスター発表会場にて。
今年もポスター賞審査は正会員参加者全員で。
高橋会長と本年度学会奨励賞のお二人。
ポスター賞を受賞した学生の皆さん。
懇親会鏡割りは新潟大学のお酒「新雪物語」で!
エレメッツさん、ちょうどよいサイズの法被がご準備できず、ごめんなさい。
ご期待に添えるべく、
上越から下越まで92種揃えました。
皆様、ご堪能の模様。

《高圧力の科学と技術 第23巻第4号(2013年11月20日発行)会告に掲載》